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「ホームインスペクションの現況と問題点」「インスペクションと赤外線サーモグラフィによる診断技術の位置づけ」セミナーより

  • 公開日:2018年8月30日
  • 最終更新日:2018年8月30日

8月21日夕方より、NPO法人 日本インスペクターズ協会(JSHI)と街と暮らし環境再生機構(TERS)共催セミナーとして上記講演が行われました。

「インスペクション」とは国の登録を受けた「既存住宅状況調査技術者」が建物の基礎や外壁のひび割れ、雨漏りなどの劣化や不具合の状況を目視や計測で調査するもので、売買契約を結ぶ前に実施することが基準になれば中古住宅の取引に安心感が醸成され、流通が活性化すると期待されています。

今現在、中古住宅の売買に関し、今春から建物の「診断」を事前に実施するかしないかを不動産業者が売主や買主に確認するよう義務付けられました。この宅建業法改正施行後4カ月経ちましたが、「インスペクション」はあまり浸透していない様子。都内の売買物件中、中古マンションで0.3%、中古戸建で0.7%というきわめて少ない状況とのことでした。

上記状況の中、中古住宅購入後のトラブルでは、マンションより戸建住宅が多く、その中でも「給排水管の漏れ詰まり」や「雨漏り」が多い。雨漏りや漏水についてはとくに注意が必要その対策として、目視確認だけでなく可視化できる赤外線画像での確認が必要となります。

その注意事項として、建物の知識と正しい赤外線診断の知識、現場での実務経験の積み重ねの必要性が求められます。

私自身まだまだ、どこを改善すれば良いか読み解く能力を研鑽していかなければならないと、強く思えるセミナーとなりました。風来坊