建物を守る屋根の修理方法とおすすめの屋根材
- 公開日:2023年6月14日
- 最終更新日:2023年6月14日
家を守っているのは実は屋根なんです!
真夏の強い日差しや紫外線、台風の暴風雨やゲリラ豪雨、冬場の風雪など、日本の自然は優しいものばかりではありません。
そんな自然から大切な我が家を守っているのは屋根なのです。安全で丈夫な屋根があれば安心して過ごすことができます。
では、安全で丈夫な屋根ってどんなものでしょうか?
屋根は雨から建物を守っている
建物の耐震性を向上する為、近年は「スレート屋根」の家が増えています。
「カラーベスト」「コロニアル屋根」などと呼ばれていることもあります。この屋根材は定期的に塗装を行わないと「耐熱性」や「防水性」等が維持できなくなります。定期的に塗装を行っていても、年月が経つと残念ながら劣化してしまいます。
「耐熱性」「防水性」がなぜ必要なのでしょうか?
屋根の上は遮るものが何もないため、太陽の熱が直接降り注いできます。耐熱性が下がると屋根材が太陽の熱で劣化し、防水性が落ち、雨漏りが発生する原因になります。
雨水が建物に侵入してしまうと、内部の鉄骨・コンクリート・木部等、どんどん劣化していき、家の土台部分や基礎部分にも影響が出てきてしまいます。ひどくなると、地震や台風で崩れてしまう可能性もあり、塗装工事で落ちてしまった屋根の機能を向上させることが大切です。
しかし、定期的に塗装を行っていても、屋根は厳しい環境にさらされている為、雨漏りが発生してしまう事があります。
雨漏りが発生した場合、どうすればよいのでしょうか?
スレート屋根の雨漏りに関しては、「スレート屋根、雨漏りの本当の原因と修理方法」にて詳しく解説しています。合わせてご覧ください。
雨漏りが発生した屋根の修理
雨漏りの原因は屋根のヒビや、サビではありません。屋根材の下には防水シート(ルーフィング)が敷き詰められており、そのシートが何らかの理由で防水機能を失ってしまい起こります。防水シートの下にはコンパネと呼ばれる木の板が下地材として施工されており、雨水が下地材に侵入し、建物内部へじわじわと広がっていきます。
こうなると、塗装工事で一時的に雨漏りが改善されても、また、発生する可能性があります。下地材が痛んでいる場合は屋根の「葺き替え」か「重ね葺き」を行います。
屋根葺き替え(ふきかえ)
葺き替えとは既存の屋根材をすべて撤去し、新しい屋根材に変える工事です。
メリットは、屋根材だけでなく、防水シートや下地まで新しくなるので、建物自体の耐久性も向上します。また、換気扇や天窓等を設ける事もできます。
屋根重ね葺き(カバー工法)
重ね葺きとは既存の屋根材を撤去せず、既存の屋根材の上に新しい屋根材を被せる事です。下地材に傷みが無い場合に適しています。
しかし、重ね葺きができる屋根材が、スレート・金属系・アスファルトシングル等に限られています。
メリットは、葺き替えに比べ工事期間が短く、産廃が出ません。屋根材が二重になるため断熱性・遮音性が増します。
安心が続く屋根材のポイント
葺き替え・重ね葺きにおすすめな屋根材はどんな屋根材でしょう?
長期間安心が続く屋根材のポイントは「重量」「耐久性」「遮熱性」「防水性」です。
重量
屋根材が重いと建物への負担が大きくなります。地震が起きたときも、頭が重いと振り子のように揺れが大きくなり、建物への負担も大きくなります。屋根の軽量化は耐震性の向上にもつながります。
最も軽いのは金属系の屋根です。
スレートは屋根に比べれば軽いですが、金属系と比較すると5倍も重量があります。
耐久性
屋根は厳しい自然環境にさらされています。工事をするにも足場を立てる等の大がかりな工事が必要な為、一度施工したらしばらく工事をしなくても安心な高い耐久性能が欲しいです。
金属系の場合、メーカーによって長期間の保証を出しており安心です。
瓦は一生ものと言いますが、瓦の下の防水シートが瓦の重みで敗れたり、漆喰を定期的に打ち替える必要があり、お手入れが大変です。
遮熱性
近年の猛暑・酷暑で屋根の遮熱性は大切になります。太陽からの熱を屋根が遮ることで室内の温度上昇を防ぎます。
昔ながらの日本家屋は夏涼しく過ごせるよう設計されていました。現代のような高機能の材料を使っていない家でも涼しく過ごせるのは、瓦が大きな役割を果たしていました。
防水性
いくら下地に防水シートが施工されていても、屋根材自体に防水性が無ければ、いつかは雨漏りが発生してしまいます。
金属系は暴風雨にも強く、防水効果が高いので安心です。トタン屋根は防水対策として使用できますが、屋根の棟部分や、谷と呼ばれる屋根材が集中する場所は雨水が侵入しやすいです。
おススメの屋根材
多くの項目で1位を獲得している金属系の屋根材がおススメです。
特に、高い機能の持つスーパーガルテクト(IG工業社製)
一般のガルバリウム鋼板の1.5倍のメッキ量で塗膜15年、⾚さび20年、⽳あき25年の⻑期保証がついています。
令和4年に文部科学大臣賞も受賞している屋根材です。
金属の質感が嫌…という方には
D’sルーフィング(ディートレーディング社製)がおススメ。
ガルバリウム鋼板と同じ組成の「ジンカリウム鋼板」という金属板の表面に陶器瓦と同じ焼成を施した石粒を特殊な方法で接着した屋根材です。
表面がざらざらした石のような質感なので、金属とは違う見た目になります。
こちらもメーカー保証がついているので安心です。期間はガルテクトより長い30年!長期間の保証もうれしいですね。
屋根材豆知識
抑えておこう!屋根材の選び方
屋根材は素材別に分けられています。素材の違いは形や重量に関係してきます。屋根材を選ぶときの大事なポイントを押さえておきましょう。
木造住宅の屋根材選び
屋根材の重量が構造計算結果に大きく影響します。
耐震性を確保するために、重量が大きい瓦ぶきの建物と金属やスレートに分類する軽い材料で葺いた建物に分けます。
軽い屋根の方が壁の量が少なくてよいという事になります。
素材により最低屋根勾配の規定がある
屋根材の形と葺き方で雨漏りを起こさないようにする工夫です。屋根の勾配は住宅の外観に大きく影響するので外壁のデザインと合わせて屋根材を選択しましょう。
防火対策
屋根の構造は建物の構造により建築基準法で防火対策が規制されています。
現在はその観点から屋根材は不燃材が使用されています。
どうせやるならついでに!
屋根の工事では足場が必要です。足場代だけでも費用が掛かるため、せっかくなら、足場が必要な工事はまとめてやった方がお得になります。
雪止め
屋根から、水分が含んだ雪がどさりと落ちると大変危険です。
隣家のお庭や車に落雪したり、物置やカーポートに落雪してつぶれてしまったり…
雪崩のような落雪を食い止めるのが雪止めです。八王子市等雪が多い地域では雪止めの検討をお勧めします。
雨樋
雨樋に落ち葉やごみが入らないようにカバーやネットが付いたタイプがあります。
カバータイプは雪が雨どいを覆う事が無く、溶けた水だけを受け止めるので、雪の多い地域でよく使われます。
ネットタイプは落ち葉の侵入を防いでくれる為、森林が近くにあるお宅ではおススメです。
外壁
足場と言えば外壁工事です。外壁工事でも屋根工事をお勧めしています。
工事費用はその分高額になりますが、費用が抑えられる為、屋根と外壁は一緒に工事をお勧めしています。
ベランダ防水
ベランダの床にヒビが入っていたり、コンクリートがむき出しになっていると劣化が進みます。
足場がかかっている機会にベランダの防水工事も同時施工しておくと安心ですね。
よくある質問
スーパーガルテクトについて詳しくはIG工業HPへ(外部サイトへ移動します)
D’sルーフィングについて詳しくはディートレーディング社HPへ(外部サイトへ移動します)
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