離れて気づいた、実家が寒い。その理由と断熱の秘密
おじいちゃんち寒い!!
実家に帰ると「あれ?こんなに寒かったっけ?」と感じたことはありませんか?
「おじいちゃんのお風呂寒いからやだ。」と言われショックを受けた方もいるそうです。
住んでいるとそれが当たり前なので気が付かないものです。ではなぜ実家は寒いのでしょうか?調べてみました。
1-1 実家の寒い場所と言えば…
1-2 古い家は断熱材がない!!
2.リフォームで断熱
2-1 断熱って何??
2-2 命を守る断熱
2-3「一軒家は光熱費がかかる」その訳
3.まとめ
1. 実家はどうして寒いのか?

「実家に帰ってきたら、寒さを感じる」
「お風呂に入る時やたら寒い」
「トイレで寒さを感じて辛い」
そう感じたことがある人もいるのではないでしょうか。
実家にいて寒いと感じる理由も断熱が関係しています。
1-1 実家の寒い場所と言えば…
実家で寒さを感じる場所として代表的な場所は
- トイレ
- お風呂
- 足元
思い当たる方もいるのではないでしょうか?
トイレもお風呂も暖房が効いておらず、北向きに設置されることが多い場所のため、寒さを感じやすい空間だと言えるでしょう。
場所を問わず足元が冷える、暖房をかけてもなかなか効果が感じられない。という体験をしたことがある人もいます。
それは暖かい空気は上に留まる性質があり、暖房をつけても足元におりてこないために寒さを感じてしまうからです。
断熱性の低い住宅の場合、冷房や暖房の温度をいくら設定しても、冬場は室内の熱が外に逃げ、夏場は外の熱が中に入ってきてしまうため、その効果が十分に発揮されません。
そのため、暖房効果をより早く感じる為には、断熱性能を上げる。という事が必要になります。
1-2 古い家は断熱材がない!!

古い家で寒さを感じる理由は、そもそも断熱材の施工がされていないからです。
1979年に石油危機を背景に「省エネ法」が制定され、住宅に一定の省エネ基準を満たす断熱性能が求められるようになりました。
それ以前に建てられたものは、木造軸組住宅で、断熱について特に規制がされていなかったため、断熱材をそもそも施工されていない住宅も少なくありませんでした。
冷えた地面からの冷気が、床を冷やします。地域によっては床下は冷凍庫のように冷たさです。
断熱対策が施されていない古い住宅では寒さを感じやすくなっているのです。
近年の住宅では断熱性や気密性が確保されており、冷暖房効率が高く、外に空気が逃げにくくなっており、寒さを感じず快適な環境で生活できるようになっています。
2. リフォームで断熱
「断熱性が十分ではないことはわかったけれど、断熱を無理にする必要があるの?」
「断熱リフォームは高いから正直手を出しにくい」
そうお考えの方もいるのではないでしょうか。
もしそうお考えであれば、それは大変危険です。
断熱性が確保されていない住宅では、暑さや寒さを感じやすいだけではなく、ヒートショックによる事故が起こる可能性も。
断熱工事をすることで、住宅の快適さが確保されるだけではなく、寒さによって生じる事故を未然に防げます。
特にご高齢の家族がいるご家庭は命に関わる重大な事故を防ぐためにも断熱工事は欠かせません。
2-1 断熱って何??
「そもそも断熱性ってなんなのかわからない」
そんな方もいるのではないでしょうか。
室内の温かい空気は、約58%が開口部(窓や玄関扉など)から逃げていきます。
開口部以外からは屋根から5%、外壁から15%、床から7%、換気を行うと15%が逃げます。対策をしないとどんどん暖かい空気は逃げていきます。
断熱とは、簡単に言えば、家の中の空気を逃さずに閉じ込めることです。
この断熱がうまく機能している家では、暖房を一度かけると、その空気が外に逃げないため、一度かけた暖房の効果が長持ちします。
2-2 命を守る断熱
断熱リフォームをしっかり行うことは、命を守ることにも繋がります。
ヒートショックとは、家の中で急激な温度差に対応しきれずに起きる身体への悪影響のことで、浴室で多いですが、トイレなどでも起こる現象です。
ヒートショックで多いのが浴室です。
暖かい部屋から、寒い脱衣所で服を脱いで、体の熱が奪われてしまい、血管が収縮し血圧が上がります。その後、浴室に入り急激に温められ血管が広がって急に血圧が下がります。

短い時間で急激な血圧の変動が何度もあり、心臓に負担をかけ、軽いめまいや気絶、心筋梗塞や脳梗塞を引き起こすことがあり、命が危険にさらされる可能性もあります。
平成26年時点で高齢者が家庭内の浴槽で溺死してしまう件数は4866人、その中でヒートショックが関係しているケースも多く、交通事故より4倍多いとも言われています。
「42度以上の熱いお湯が好き」
「飲酒後に入浴する」
そんな方は、ヒートショックが起こりやすい状態なので、注意しましょう。
2-3 「一軒家は光熱費がかかる」その訳

「一軒家に住んでいるが光熱費が高い」
「マンションから一軒家に引っ越したら寒く感じるようになった」
「冬暖房をつけてもなかなか暖まらない」
その問題も断熱が関わっていることが多いです。
特に築年数が経っている木造の一軒家の場合、隙間があることもあり、断熱性が低い状態であることも珍しくありません。
コンクリートでできているマンションであれば気密性が高く、上下左右に部屋があるため、総合的な断熱性が一軒家より優れているケースも多いです。
築年数が古い住宅で、断熱対策が施されていないと、暖房などの光熱費がよりかかってしまう可能性があるため注意しましょう。
3. まとめ
年齢を重ねると寒さや暑さに対しての感覚も鈍くなります。
帰省した時に、あれ?寒いな。と感じたら断熱することをお勧めします。
離れて暮らす家族が安全に暮らせているというのは、安心にも繋がります。
全体的な断熱化の工事は高額になりますが、まずは最も熱の逃げる開口部の断熱化を検討してはいかがでしょうか?
開口部の断熱化についてはこちらの記事もご参照ください。
- 【更新日】2025年01月30日 15:01:20
- 【投稿日】2019年01月25日 11:22:22