介護がしやすい浴室にリフォームはできますか?
- 公開日:2018年2月17日
- 最終更新日:2020年11月13日
できます!
介護を目的とした浴室リフォームで一番大切なのは、安全性を高めることです。
介護を受ける人が安全であることはもちろん、介助者(介護する人)も安全で使いやすいという事が大切です。
介護のレベルや症状によって必要な工事内容は違いますが、共通して気を付けることは転倒事故とヒートショックです。
そのため、在来の浴室の家はまず、ユニットバスへの交換を検討するのをお勧めします。
ユニットバスは、介護を目的としたオプション品も多く、麻痺などが見られる方には安心です。
代表的な浴室の介護リフォーム
【手すりの取付け】
浴室内では様々な動作が行われます。歩いたり、立ったり、座ったり、浴槽をまたいだり・・・とバランスを崩す恐れのある動作をたくさんしなければいけません。
濡れていると滑りやすいですし、介護をする人に気を取られて、介助者が転倒するというケースもあります。そんな時に手すりがあれば安心ですね。
【段差解消】
わずかな段差でも転倒してしまうと大惨事です。
在来浴室の場合、脱衣所から浴室に段差があることが多く、まずは段差解消で『バリアフリー』にすることをおススメします。
法律では2㎝以上は段差とみなされます。
【滑りにくい床材に変更】
床がタイルの場合は水はけが悪く、水が残りやすいので滑りやすいです。
残った石鹸カスなどで転倒する危険もあります。
転倒してしまうとケガをするリスクが高く、打ちどころが悪いと最悪なケースを引き起こしかねませんので、滑りにくい床材への変更も必須です。
ユニットバスなら水はけも良く、滑りにくいので安全です。
【開き戸から引き戸などの扉の変更】
浴槽の扉が内開きですと、万一浴室内で事故があった場合、外から開けるのがとても大変です。
引き戸であれば出入り口のスペースを広く確保する事ができますので、出入りもスムーズになります。
入浴介助が必要な方、車いすの方は、一人で入浴する方より広い出入口が必要なので引き戸にすることをお勧めします。
しかし引き戸は扉を引き込むためのスペースを確保できなければ設置することができません。
そんな方には、折れ戸もおすすめです。
ただし、折れ戸は扉を開ける際の扉と扉の間に指を挟まないよう注意が必要です。
どのタイプの扉でも、割れにくいガラスにすることで、さらに安全性が向上します
車いすの場合、大型サイズで64㎝程で折れ戸でもギリギリ通行できるサイズにはなっていますが
浴室から出られなくなったりしたら大変危険ですので、出来るだけ引き戸にし、間口を広く取るように心掛けましょう。
【浴室暖房乾燥機の設置】
冬場は家の中でも温度変化が激しく、暖かい部屋から寒い浴室や脱衣所に行くだけで血管が収縮して血圧が上がり身体に大きな負担が生じます。
さらに暖かいお風呂に入ると今度は血圧が急降下します。温度の大きな変化により血圧が急激に変動することを『ヒートショック』と言います。
ヒートショックは、心筋梗塞や脳梗塞のリスクを高めます。さらに血圧の変動は失神を引き起こす恐れがあり、浴槽内で失神してしまうと溺れてしまう危険も・・・ですので、暖房機等で浴室内や脱衣所を暖かくすることが大切なのです。